3級 |
問1.リン酸吸収係数の記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @黒ボク土は、リン酸吸収係数が大きい。 Aリン酸吸収係数が大きい土壌では、作物がリン酸を吸収しにくい。 Bリン酸吸収係数が大きい土壌では、作物がリン酸を吸収しやすい。 問2.土壌微生物に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @一般に土壌微生物の中で細胞が最も小さいのは細菌で、次いで放線菌、糸状菌の順になる。 A普通畑で生体重、菌数ともに最も多いのは、糸状菌である。 B水田では、酸素の少ない土壌でも棲息できる糸状菌が多い。 問3. 野菜の施肥特性と管理に関する記述の中で正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @ホウレンソウは、収穫期に向けて土壌中無機態窒素を漸減させながら、収穫期には一定の土壌中無機態窒素を残す ようにする。 Aトマトの栽培は、一般に節水栽培で行われ、土壌を乾燥させるとともに、カルシウムの吸収が高まり、品質の良い 果実が生産される。 Bホウレンソウの茎葉の活性を維持するために必要な土壌中無機態窒素含有量は、硝酸態窒素で2mg/100g前後である。 |
出題範囲 |
2012年〜20年の 出題割合 |
作物の生育に及ぼす栽培環境と適地生産 (土壌の役割 根の働き 団粒構造 土壌の種類と分布、特別栽培と有機農産物等) |
17% |
土壌の化学性診断と対策 (CECリン酸吸収係数 腐植含量pH EC 腐植 窒素 リン酸 塩基飽和度 塩基類 ケイ酸 微量要素等) |
35% |
土壌の物理性と対策 (土層の深さ関係 有効土層 作土層 土壌硬度 仮比重pF 日減水深 土壌物理性関係の 改善対策等) |
8% |
土壌の生物性 (連作障害と土壌病害虫 土壌生物の種類〔細菌 放線菌 糸状菌〕と働き 土壌病害微生 物 センチュウ等) |
9% |
土壌・施肥管理 (肥料〔窒素 リン酸 加里 石灰 苦土 微量要素等〕の特性 土壌改良 有機質資材、 堆肥、土壌改良資材の特性、施肥・灌水 肥料の種類と特性 施肥法 灌水の効果等) |
15% |
主要作物の生育特性と施肥管理 (作物別の施肥管理 水稲 ホウレンソウ トマト キク リンゴ等) |
9% |
土壌診断の進め方 (土壌診断の種類〔化学性・物理性・生物性診断〕 土壌サンプリング 土壌分析結果の評 価 等) |
7% |
2級 |
問1. 作物の窒素吸収に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @一般に畑作物は、土壌中にアンモニア態窒素が多いと、根の活性、光合成等が低下し、一般に 生育が阻害され、特にアブラナ科作物が影響を受けやすい。 Aアンモニア態窒素は、マイナス電荷を有し、これが土壌中に多くなると、拮抗作用によりカルシウムやマグネシウムの吸収が 低下し、作物に欠乏症が発生する。 B窒素の過剰吸収に伴うマグネシウム含有率の低下により、ハクサイやセルリーの芯腐れ症、キャベツの縁腐れ症が起こる。 Cキュウリは、長期間連続して収穫するため、土壌中の無機態窒素が20mg/100gを下回らないよう一定に保ち、収量の 低下を防ぐ。 問2. 政令指定の土壌改良剤の主たる効果に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @バーミキュライトは、肥料成分の吸着力に優り、土壌の保肥力の改善効果が認められている。 A泥炭類は、吸水性のある繊維の効果により土壌の保水性、膨軟化の効果が認められている。 B木炭は、多孔質でかつ吸着性を有することから、土壌の保肥力の改善効果が認められている。 Cベントナイトは、約70%のケイ酸を含み、水稲の茎葉を強固にする効果が認められている。 問3. 野菜の特性と肥培管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @タマネギは根が太く浅根性のため、リン酸の肥効が高い作物である。このため、有効態リン酸含量は、10~80mg/100g で高い収量が期待できる。 Aキャベツは、太根と細根が良く発達し、深くて広い根域をもった深根性作物である。このため、 乾燥と加湿には、比較的強い。 Bキュウリは、浅根性であるが、塩類濃度と加湿には強い。栽培期間を通じて安定した養水分の供給が必要である。 Cレタスは、浅根性で酸素要求量が多いため、排水性や通気性の確保が重要である。 |
出題範囲 |
2012年〜20年の 出題割合 |
土壌・施肥管理の現状と制度 (土壌の生成と種類〔灰色低地土、黒ボク土等〕農耕地土壌の現状と課題 肥料に関する 制度等) |
5% |
土壌の化学性診断と対策 (必須元素 CEC pH EC 腐植 窒素 リン酸 塩基飽和度 石灰・苦土・加里 ケイ酸 微量要素 pHの矯正 堆肥施用と肥料の削減等) |
34% |
土壌の物理性診断と対策 (土層の深さ関係 土壌硬度 土壌の通気性 pF値 日減水深 土性、土壌の種類の特性 等 有効土層 作土層、仮比重、土壌硬度、排水性の改善) |
15% |
土壌生物性診断と対応 (土壌微生物〔細菌 放線菌 糸状菌〕連作障害 土壌病害と病原生物 土壌生物性の 測定・診断方法等 |
14% |
肥料・土壌改良資材・堆肥の種類と特色 (肥料〔窒素 リン酸 加里 石灰 苦土 微量要素等〕の特性 有機質肥料 土壌改良 剤 堆肥等) |
18% |
主要作物の栽培特性と土壌管理 (作物の生育特性 水稲 麦 大豆 野菜 花き 果樹等) |
12% |
土壌診断と種類と進め方 (化学性・物理性・生物性診断 土壌サンプリング 処方箋作成等 ) |
2% |
1級 |
問1. 果菜類や果実類の生理障害に関する記述の中で間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。 @トマトで冬季に発生するすじ腐れ果は、アンモニア態窒素の過剰とカルシウムの欠乏で発生しやすい Aメロンの発酵果は、カルシウムの欠乏で発生しやすいので、応急対策として、塩化カルシウムを葉面散布する。 Bリンゴのつる割れ症は、排水不良園で発生しやすいので、排水対策を行うことが重要である。 Cキュウリのグリーンリング症は、アンモニア態窒素、リン酸やカリウムが過剰で、マグネシウムが欠乏した場合に、発生 しやすい。 記述問題 問2. 土壌に施用されたリン酸は土壌中で固定され、作物の根から吸収されにくくなるが、吸収されにくい形態のリン酸に ついて 次の問に答えなさい。 (1)一般に最も根から吸収されにくいリン酸の化合物名(難溶性リン酸化合物)を三つあげなさい。 問3. トマトの果実の生理障害について、発生要因と対策について述べなさい。 (1)乱形果 @発生要因 : A対策 : |
出題範囲 |
2013年〜20年の 出題割合 |
土壌化学性と農産物安定生産・品質向上 (pH EC 窒素 リン酸 塩基飽和度 交換性石灰・苦土・加里 ケイ酸 微量要素等) |
46% |
土壌物理性と農産物安定生産 (土壌硬度 硬盤 土壌排水性と土壌病害 センチュウ 灌水 深耕 堆肥等有機物施用) |
12% |
土壌の生物性 (土壌病害・センチュウ害 輪作体系 緑肥 対抗作物 土壌消毒等) |
11% |
生育環境の変化と土づくり対策 (水稲の高温障害と対策 野菜・果樹類の生理障害と対策) |
9% |
環境負荷軽減を目指した土づくり対策 (肥効調整型肥料 有機質資材 局所施肥 養液土耕栽培 有機栽培における土づくり・ 施肥) |
22% |